さて、今日の話はメモ代わり。
★超領域というお題で文章を書く準備
近々書かなければいけない文章について、少し考えた。お題は「超領域」だ。
わたしが大学に入った昔、時代は「学際」だ、と騒がれていて、わたしが入った学部もそれを看板に掲げたもののひとつだった。「学際」と「超領域」は似ている。どちらも、既存の学問領域の範囲内だけでは解けない問題があり、そういう問題を解くためには、複数の領域に属する人たちが協力しなければならない、という認識の延長線上にある。
以下、調べ物をせずに書くので間違いがあったら指摘してください。
科学は世界を科学的に記述しようとするが、世界はたくさんの大きくて複雑な問題が絡み合って出来上がっていて、かんたんにいきそうにはない。そこで、大きくて難しい問題を分割して、人間でも扱える大きさのものにする。そうやって世界をどんどん小さく分割していって、より精緻に分析し、問題の奥深くへ入っていこうとする。これが伝統的なやり方で、専門化と呼ばれる話だ。しかし誤算は、一つの問題がより小さなたくさんの問題に分割して解ける場合でも、小さな問題の答を集めて単純に張り合わせただけでは、元の大きな問題の答えは簡単には出ないということだ。
そこで、領域をまたがる問題は、領域をまたがったアプローチで解く必要が出てくる。「学際」は、それぞれの人は自分の領域にとどまり、他の領域の人と協力して、お互いに知恵を出し合って領域をまたがる問題を解決しようとする。一方、「超領域」は、既存の領域を一度壊してくっつけて、扱う問題にふさわしい新たな領域を作り出そうとする。
★地域情報化と超領域
さて、上の話と、最近わたしが取り組んでいる地域情報化の話を組み合わせて、おもしろいことを書きたい。
少し考えると、この組み合わせはなかなか相性がいいように思える。「地域情報化」は、まさにいろんな問題が絡み合う大変大きくて難しい問題だからだ。
地域情報化はひとつの学問領域として確立しているとは、ちょっと言い難い。しかし、多くの人が問題としては認識している。地域情報化は、ある地域を情報化するにはどうすればよいか、という問題だ。例えば、e-Japan戦略なんかは、国を単位とする地域情報化の試みだと考えてもいい。国を地域だというのはちょっと乱暴かもしれないけど。
地域情報化というのはとても大きな問題なので、実はわたしは他の人に自分のやっていることを「地域通信インフラ」だと言っています。これで少しは問題が限定されます。地域情報化と言っても、産業振興の面から語る人もいれば、教育の面から語る人もいれば、コンテンツ産業の面から語る人もいれば、わたしのようにインフラの面から語る人もいて、立場によって様々です。もちろん、おんなじ問題でも、行政の人が語るのと産業の人が語るのと、市民が語るのでは議論がかなり違います。通信インフラについての議論も、その上でどのようなアプリケーションが使われるのか、地域の産業とどういう関係があるのか、近隣の地域との関係は、あるいは行政と民間の役割分担は、などいろんな問題が複雑に絡んでいます。
というわけで、地域情報化というのはまさしく超領域的アプローチが必要な分野ではないかと。
コメント(1)| Track back(0) | 2003-09-17 23:59:19
| ■ 某SFCでそういう議論も出たなぁ | |
| 「学際」か「横断的アプローチ」か、でしたね、SFCでの議論は。いしばしさんの「超領域的」という言葉で思い出しました。 専門を貼り合わせるだけじゃだめで、領域をまたがった「アプローチ」そのものが必要という点には同意します。 | |
| ako (2003-09-19 00:58:14) |
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