winnyを前向きに考えよう、つづく
昨日の日記でいろいろ書いてからも、winnyについて考えています。
実は、47氏の逮捕(逮捕はともかく、起訴)については、そんなに否定的ではありません。47氏のやってることが著作権法違反かもしれないという指摘は、利用者摘発のはるか以前からあったし、現状ではグレーゾーンなことは間違いなくて、最終的には司法の判断を仰ぐべきことだからです。
で、winny開発が現状で違法だということになり、その法律がおかしいということになれば、法律を変えようという議論をすればいいわけです。合法だということであればそれでいいし。
★ここから先は前向きな話です。
winnyの正の経済効果とか計算できないもんですかね。
・winny関連で出版されている膨大な書籍の売り上げ
・winny利用者の通信費(FTTHにした人も相当いるはず)
・winnyキャッシュとダウンロードフォルダのために売れたHDDの売り上げ
・ISPがwinnyのために増設したバックボーン回線の費用や、winnyしぼりのネットワーク機器の費用
他にもいろいろありそうです。例えば、winnyでダウンロードしたものを聞くためのmp3プレイヤーとか。これを考えると、一人の人が無償でやったことの経済効果としてはかなり大きいと思えます。
これに対して、著作権侵害された人たちの被害はどうでしょう。極端なことを言えば、winnyでダウンロードされたソフトや著作物の多くはそのまま見られることなく捨てられているし、無料でなければダウンロードしなかったものが多いと思います。
★極端な話をしますよ。
winnyのようなソフトで著作物をフリーで交換可能にする、それによって生まれてきた経済効果で、著作権者に補填をする、こういうモデルはあり得るんじゃないでしょうか。補填額を計算するところで大変困りそうですが。
コメント(8)| Track back(0) | 2004-05-11 23:25:53
| ■ やはり NTT Docomo あたりの動向がポイントかと |
http://japan.cnet.com/news/com/story/0,2000047668,20065968,00.htm
サーバ型放送に関するNTTドコモの取り組み...
配信された有料コンテンツを見るための「鍵」だけをドコモの回線を使ってダウンロードするという方法も検討 |
|
| kwin (2004-05-13 01:13:30) |
| ■ Unknown |
winny2についてのバージョンアップの頻繁さは、一重に掲示板機能の本格化のための試行錯誤のためであり、完全なバグ取りのためのバージョンアップです。
winny1からwinny2へのステップアップは、2chのような掲示板をP2Pで作り上げる、という47氏の野心的な構想から産まれたものでした。
winny2プロジェクトの主眼はファイル共有よりむしろ掲示板機能です。
しかし、47氏は以下の三点で躓きました。
・ファイルと違い、掲示板の内容を断片化して共有することは無理である
・アクセス速度と確実性の問題
・2ch専用ブラウザのようなGUIをwinny2本体に無理に搭載したため、そのバグがひどかった
一番下の点は、本人のバグ取りや、ネットからBBS空間内にアクセスすることが出来るサイトの出現、さらには2ch専用ブラウザを通してBBSにアクセスすることを可能にするローカルプロクシソフトの出現、などにより、ほぼユーザーが満足する出来になりました。
しかし二点目は度重なるバージョンアップで苦心し、未だに満足出来るような状態ではありません。
さらに、一点目に至っては、winny内BBS空間にスレッドを立てた本人(のマシン)が落ちるとスレッドも消えてしまう、という現状をどうするか、などの課題を乗越えられませんでした。
様々な提案が出されましたが、一点目の克服は二点目の足を引っ張る恐れが高く、なかなか漸進しませんでした。
さて。
BBSを使用していた一人として、この三点(ひいてはwinny2のBBS空間創設)における、ユーザー及び47氏の協力と奮闘(※winnyは1/2ともβテストなのです)は、全く違法性がない、むしろ単なるBBS開発のためにあれほどの協力者を動員し相互交換したプロジェクトがあったかと、その頃が輝きを持って思い出されます。
これが、警察発表によると「摘発を逃れるための頻繁なバージョンアップ」。
つまり私も、摘発逃れに協力した一共犯のようです。
現在進行している他のP2P掲示板プロジェクトも、何か違法なことが書かれば「頻繁なバージョンアップを繰り返し」、などとなってしまうのでしょうか。
もはや憤りを通り越しています。
歴史が作られる瞬間とは、こんなにも暗く冷たく、どんよりとして湿っているものなのでしょうか。
一番私を苦しめるのは、「裁判官が理解してくれるわけがない」「逮捕された瞬間に全て終わってしまった」という、我が国家の大権に対する、絶望的な諦観なのです。 |
|
| Unknown (2004-05-13 03:42:46) |
| ■ 極端な話 のくだり |
そもそも、インターネット(とP2P)のような効率的なコンテンツ配信のためのシステムがなかったために作られたはずの、いわば代行収納業者が如何に利益を得られる構造を継続させるか、というのが現在の状況なのでしょう。むしろ、著作権者に利益がきちんと配分されることで、著作権者があらたな著作物を作り出したり、いまだ著作物を持っていない人が新たに著作物を作るようなインセンティブとなるならば、今までかかっていたコンテンツ配信のため(とみせかけていた代行収納業者が吸収していた)コストを排除でき、より著作権法のもともとの理念に即したコンテンツ配信モデルとなる可能性さえ生まれるのではないでしょうか?
たしかに、補填額の計算というところが一番の難問なのですが…。著作物の価値という意味ではもっともなモデルであるようにも見えます。 |
|
| なゆた@にゅうるねっと (2004-05-13 10:43:35) |
| ■ Unknown |
P2PBBSも「名誉毀損幇助」がでっち上げらる可能性がありますなぁ。
第一項は実装方法が行儀よかったからでしょうか。現在の帯域を前提とすると、なんらかの手法はあったのでは。 |
|
| Unknown (2004-05-14 15:21:32) |
| ■ Unknown |
↑さんへ
作者は、BBS空間内にスレッドを立てた人(=スレッド管理人)の編集権を非常に気にしていたようです。
現在は、wikiという、編集権への全く新しいアプローチがありますが、当時は「2chBBSをまんまnyに移植する」がスタート地点でしたので、発想自体なかなか乗越えられなかったところがあるようです。
しかも、ny1にBBSは既に高度に実装されていて、その改良の路線に走ったところも大きかったです。
現在私は、wikiの流通するP2PBBSで快適にやっています。↑さんも、どうですか。 |
|
| Unknown (2004-05-16 01:59:19) |
| ■ Unknown |
winny利用者が落としたものを好きになり、関連したものを買う。
ということもありそうです。 |
|
| Unknown (2004-05-18 17:10:15) |
| ■ 非常に長くなってすいません。。 |
どこかで読んだ話です。
著作物の流通に関して、
そのシステムを変えてゆくには、
現在、著作権を有して商品を提供している多くの企業からの了解が得られないといけない。という事。
著作権とは創作者の持ち物ではなく
企業の持ち物なのでしょうね。
47氏の語った事は
創作者から見れば非常に正論なんでしょうが、
企業側が受け入れられるのか?
という深刻な大きな問題が
横たわっている事もまた
気付かせてくれました。
新たなシステムが出来ると共に法律も
変化を迫られるのでしょうが
法律屋(政治家)の皆さんは
その企業から献金をもらってたり
するんじゃないでしょうかね?
だとしたら、自分はこう思います。
創作者側が独立して新たな提供方法を実践していく、という事です。
勿論それはどういう方法なのか?とか、お金はどうするの?とか
様々な問題はあります。
だから、一流でそれこそ
ある程度お金を持ってる人達に
限られるかも知れませんが。
それを発展的に考えて、
「創作者達で組合を作る」という
ような動きになれば実現の可能性も
あるような、ないような、、、
創作者の企業依存が、搾取に繋がっているならやはり独立しかないのかも。
もちろん、そんな冒険しない人も多いだろうし、今までの品質、活動規模を
保てないという事が嫌な人もいるだろうし、ここにもまた大きな問題がありますね‥。
自分としては、著作権の流れを変えるべきなのは、
やはり創作者=著作者&ユーザーではないかと思います。
そういう意味ではwinnyはユーザ側の
意思を少なからず反映していたんじゃないかと思います。それも、技術的にも環境的にも最適な方法で。
法に触れる事を除けば(汗)
考え足らずですいません。。 |
|
| Unknown (2004-05-18 21:28:38) |
| ■ Unknown |
>作者は、BBS空間内にスレッドを立てた人(=スレッド管理人)の編集権を非常に気にしていたようです。
なるほどです。
なぜnyBBSがああいった構造になっているのかというのがずっと疑問でした。
また別のP2PBBSでスレッド管理人を置くことにこだわっていた人がいて、それも疑問でした。
それらの理由が少しわかったような気がします。 |
|
| Unknown (2004-05-18 22:43:25) |
<< winnyを肯定的に議論する 秋田地域IXに見る「失敗の許容」の問題 >>